完成リノベ振り返り

先日、完成見学会を開催させていただいた物件の振り返りをしたいと思います。
お施主様はこれまで長く賃貸にされていたご実家を受け継いで、ご自分の住まいとしてリノベーションを決意されました。
ただ、将来的には再び賃貸にされることも視野にあったため、魅力のあるお部屋にしたいお気持ちが強く、ところどころにポイントとなる素材を自らご提案くださいました。

その1.天井に羽目板を使って外の景色とマッチしたナチュラルなリビングにしたい
その2.マグネット対応化粧ボードを多用してみたい
その3.ガラスブロックを洋室ドアの上にあしらいたい

私たちがご提案に盛り込んだことといえば、リビングの一角に在宅ワークスペースを設けることくらい。
将来賃貸にするとき、ご夫婦ふたりからファミリー層まで、こうした小空間はワークスペースならぬ「ワクワクスペース」に映ると思ったのです。
お施主様もこの提案を喜んで受け入れてくださいました。

リビングBefore(バルコニー方向を望む)

リビングAfter 天井が木目調になり空間に味わいが生まれました。手前がワークスペース入口です。

キッチンBefore

キッチンAfter マグネットが使える壁パネルにしました。

玄関正面Before 離れたところに下駄箱が・・・

玄関正面After
ネイビーオークのマグネット対応化粧ボードが空間の引き締め効果を生んでいます。
右手の洋室のドアの上に、ガラスブロックを1列配して廊下の明かり取りとアクセントに。
下駄箱は玄関すぐ脇に移動して収納量アップ!扉につけたミラーでお出かけ前に全身チェック!

洗面台Before 左に見えるのが浴室入り口。お風呂に入るとき化粧台に腰をぶつけそうな動線でした。
しかも入り口に段差があります。

洗面台After 設置箇所を反対にして浴室への動線を改善しました。
浴室も従来と反転しています。
入り口の段差も解消してバリアフリー化。

トイレBefore

トイレAfter 室内の幅を広げてカウンターやペーパー収納を設けました。

将来賃貸にする場合は、不動産屋さんが物件の査定をして家賃を決めるわけですが、以下のようなことが査定に関わってくるのではないかと思います。
・お部屋の数・住まい全体の広さ
・浴室に換気乾燥暖房機(バス乾)がついているか
・お風呂の追焚きができるか
・キッチンに食器洗い乾燥機がついているか
・ウォシュレットがついているか
・エアコンがついているか
・マンションの立地、利便性など

立地や利便性以外は、主にわかりやすい設備機器のスペックにまつわる部分となりますね。
しかし、オーナー様の考え方によって、この辺は様々です。
キッチン・バス・洗面・トイレ・給湯器・エアコンなどは、グレードを上げれば当然リノべの総額に反映されるからです。
お施主様がご自身でやりたいことを汲みつつ、長い目で見て有益なお金の使い方のバランスを考えながらご提案することが、私たちの腕の見せどころとなってきます。

管理が良くて、住民のコミュニティに安心感があれば、住環境としてまず申し分ありません。
築年数が経っていても、室内はぐんと快適にリニューアルできます。
世代間で住まいを受け継ぎ、愛着を持って住む、自信を持って貸し出す。
我々の仕事はつくづく「価値の再生」なのだよなぁ・・・と今回あらためて感じたのでした。

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