トイレのリフォーム~便器セットの交換~

新年度、新学期がスタートして二週間ほどになりますが、
あたらしい世界へ漕ぎ出したみなさま、毎日いかがお過ごしですか?

街に目を向けると、ちいさなフレッシャーからおおきなフレッシャーまで、
初々しさをまといながら闊歩する姿にエールを送りたくなるとともに
「夜は早めに休んでね!」と老婆心がもたげます。
ま、ぼちぼちのんびり、歩んでまいりましょう

さて現場のおはなしです。
弊社へのご依頼ははじめて、の
近隣エリアの築40年超マンションのお客様より、トイレのリフォームのお仕事をいただきました。
当初はウォシュレット(洗浄便座)に不具合があり、その交換のみをご検討されていらっしゃいましたが、
15年前後使用されているので、この際だからと便器セット全体の交換をすることに。

トイレのリフォームの場合、以下のようなやり方があります。
①便器セットはそのままに、ウォシュレットだけ交換(便器の色とウォシュレットの色が時代の差で微妙に違ってしまう場合あり)
②便器セットとウォシュレット、床材の交換
③便器セットとウォシュレット、紙巻き器・タオル掛けなどアクセサリーの交換及び内装工事(壁・天井クロスの張替、床クッションフロアシートの張替)、場合により換気扇、照明器具の交換

今回は、できるだけ出費を抑えたいということと、壁クロスの柄が気に入っていらっしゃることから(そして張り替えるほど汚れていない)
②のコースとなりました。

スケルトンリフォームなんかと違って、トイレのリフォームは小さな空間1ヵ所だし、簡単にすぐ終わるんでしょ?
No, No, No, No, No,
なんといっても、お手洗いです!時間との勝負です。
手順としては、
朝一、水道屋さんが止水して既存便器を外して撤去します。
入れ替わりで内装屋さんが床材(おもにクッションフロアシート)を張ります。
床が仕上がったら再び水道屋さん登場、新規便器セットを取り付けます。
途中、お客様がお手洗いに行きたくなりましたら、マンション共用部のトイレか近くのコンビニに行っていただくことになります。
ご不自由な時間は短い方がいいので急なアクシデントに見舞われないことを祈りつつ工事を進めます。
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↑既存便器を外したところ。
排水の位置は変えられませんので、トイレリフォームで重要なのは事前下見の際の排水心位置のチェックです。
こちらの場合はフレキシブルに対応できる可変型の排水アジャスターが同梱されたTOTOのリモデル便器を採用。
こうした部材を使わないと、排水の位置を新しく設置する便器に合わせて変更するために床を壊して配管工事をすることになりたいへんです。たいへんということは、時間とお金がかかってしまうということです。
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↑水道屋さんとタッチ交代で内装屋さんが既存の床材を剥がしていきます。
既存はリノリウムらしき長尺シートで、経年劣化のため硬くなっており、無理に剥がすと下地の板まで痛めてしまう可能性が。
そうした場合、既存の床材を剥がさずに、上に重ねて新しい床材を張ることもあるのです。
解体現場で少なくとも一度は重ね張りされている歴史のある水廻りの床を見かけることは茶飯事です。
既存の床材の上から張れるかどうかは、出入り口ドアの見切り(画像ではピンクテープで養生されたところ。だいたいステンレスやアルミなどの金属製)とのチリ(段差)の寸法によって決まります。数ミリの厚さの床材が見切りより低くおさまれば可能です。
今回の現場は剥がすことに決めました。
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ベテラン内装屋の横出さんが硬くなったリノリウムシートをドライヤーで熱して軟らかくしながら、少しずつ切り裂いて丁寧に剥がしていきます。
下地の合板に影響が及ばないための心遣いです。
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↑さらにアースシールという速乾性のパテ材を塗って凸凹のないフラットな床面になるよう整えます。
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↑時間との勝負ですから、パテ材が早く乾くよう、ここでもドライヤーが活躍です。
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↑下地の調整が終わったら、新規クッションフロアシートを張るためのボンドを塗布していざ敷き込みです。
狭い空間で一切無駄な動きなく作業を進める横出さん。
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↑もちろん排水の部分はカットして
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↑ちなみに現場によっては巾木も交換になることもあります。樹脂製のソフト巾木の場合は床材の交換とからみますのでまずやり替えになります。こちらは木製巾木だったので、CFシートを突き付けてカッターを入れ収めました。
リノリウムを剥がすのに時間はかかりましたが床仕上げまでが午前中で終わりました。
お客様にお昼休憩をいただいて1時間ほど現場を空けます。
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↑午後いち、ふたたび水道屋の関谷さん登場。
排水心可変の排水アジャスターの取付けから作業開始。
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↑便器のタンクを付ける前にもいろいろと段取りがあります。
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↑水道屋さんがタンクを付けるときの定番のスタイル。
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↑ウォシュレット以外の便器一式が付きました!あとひといき!!
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↑完成~~!!!

設置後のチェックを数回行い、問題ないことを確認した上でお客様に取り扱い説明をいたします。
壁のリモコンは電池式のため今後交換する場面もありますから、リモコンの外し方付け方、電池の入れ替え方もしっかりお伝えします。
養生を取ったり、掃除をしたりして作業完了は2時頃(壁天井のクロス張替も入るとだいたい夕方までかかります)。
お客様もほっとひと安心、喜んでくださいました

少々細かくご説明してまいりました。
トイレリフォーム、便器の交換の流れがおわかりいただけましたでしょうか?
規模の大小にかかわらず、お客様の住空間を触らせていただき、使い勝手をよくするためのリフォーム工事は
長年やっていても緊張しますし、職人のベストパフォーマンスには何度でも感動します。

はじめて弊社にご用命くださいましたS様、お世話になりありがとうございました。
我々の仕事ぶりはいかがでしたか?
お住まいのこと、今後もお気軽にご相談くださいね。

Yuka.I

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