青空の彼方に
26日、井の頭自然文化園のアイドルでありシンボルだったアジア象のはな子が亡くなりました。
69歳でした。
もう相当なおばあちゃんだったので、会いに行かなきゃ行かなきゃと思っていた矢先の訃報に、激しい後悔の念で打ちのめされました。
歩いて会いに行こうと思えば行ける近所に住んでいる私にとって
まさに隣人でした。
亡くなって最初の日曜日、
弔問に訪れると
文化園の入口は長蛇の列。
子どもたちが小さいころから何度も来ていましたが、こんなに並んで入場したのは初めてです。
自転車置き場もいっぱい。
モルモットのふれあいコーナーや、
小動物の姿を横目に奥へ進んでいくと、
いつもなら悠然とたたずむはな子が目に飛び込んでくるのですが・・・
そこにあったのは献花台と、あふれんばかりの花が置かれたはな子の運動場。
ここへ来て、はな子の姿を見れば、なんとなくほっとしたものです。
いつもここにいてくれると安心しきっていたのです。
その大きな姿がもうない・・・
となりで運動場の花を見つめていた女性がすすり泣いていることに気がつきました。
ああ、大人だけど、泣いてもいいか・・・
涙があふれました。
ありがとう、はな子、そしておつかれさまでした・・・はな子も飼育員のみなさんも。
私が幼稚園の遠足でここを訪れていたはるか昔から、
子連れで遊びに来るようになるまで、変わらずここにいてくれて、
ほんとうにありがとう。
どうか安らかに。
私たちの上に空があたりまえにあるように、
はな子の存在はいつまでもみんなの心から消えないよ。
Yuka.I