家の中でもほどよくソーシャルディスタンス ~部屋の間仕切り~
いつも手作りでお届けしているチラシ、『リノスタイル通信』が50号を迎えました!
1号の発行から13年余…これもお世話になっている皆さまのおかげです。ありがとうございます。
お仕事をさせて頂いている中で「最近これが来てるな」と感じることや、暮らしが良くなるおすすめ情報など、その時の旬な内容をお届けしています。ウラ面にはスタッフのことがちょっぴり分かっていただけるコラムも盛り込んでいます。「楽しみに読んでるよ」とか、「この前おすすめされてた本を図書館で借りたのよ」なんてお声掛けをいただくこともあり、そんな時はとても嬉しいです。
さて今回ウラ面で特集したのは部屋の間仕切り方法。休校や在宅ワークで、家の中が密になってしまったお宅も多いと思います。それによってストレスを感じたり、物理的に仕事がしにくかったり。独立した空間は意外に大事だと感じたものです。
そこで本日はゆるやかなもの~しっかり間仕切りまで、ビジュアルでお届けしたいと思います!
家具で間仕切り
正確には仕切ってはおりませんが…
たとえば手前のテーブルでPCをしている人とソファで本を呼んでいる人は、同じ空間にいても視線がクロスしていないので意外と一人の時間を過ごせるものです。そして空間を分けているのがソファ。置き方を考えて後姿が美しいソファを選ばれています。
同じくこちらも低いキャビネットを置くことでリビング、ダイニング、キッチンがゆるやかに仕切られています。もちろん、もう少し背の高い家具を置けばさらに視線を遮ることが出来ます。
造作家具で仕切った場合(工事中の写真で失礼します…実は某スタッフの家!)
普通は壁をたてると7㎝~13㎝ほど取られてしまいますが、収納で間仕切ることで省スペースに。見た目も木の表情で良ければクロスなどの仕上げ工事も発生しないので、コストと工期が抑えられて一石二鳥。中に収めるものに応じて奥行きを決めましょう。
ついたて壁で仕切る
先ほどのJ様邸、白い壁の左側が少し空いています。その中がどうなっているかといいますと…
ベッドルームです。
完全に独立した部屋でなくても、姿が見えないだけで内部はプライベート空間になります。
こちらも壁で間仕切り。
内部にはベッドを置くスペースとたっぷりの収納。色を変えたことでアクセントにもなりますね。
どちらも光や風(空調も)を共有できるメリットがあります。デメリットは音も筒抜けになってしまうこと。音楽や見たいTVが違うと分かっている場合は完全個室にしても良いですね。
ちなみに番外編、これも間仕切りの一種ですね。
格子です。完全に隠れるわけではありませんが、これがあることで意識的に「ここから先は違う空間」と感じます。丸見えになるのを防げますし、完全な壁にしてしまうより軽やかで空間が広く感じられます。
カーテンや扉で間仕切る
こちらはリビング一角の和室コーナーをプリーツスクリーンで仕切ったT様邸です。和紙調でやわらかな表情。
こちらは広い一室をタテ型ブラインドで仕切っています。
閉めてしまえば視覚的には白い壁のような印象の、軽やかな間仕切りです。
こちらは木製アコーディオンカーテンです。
しっかりした素材なので閉めたときの安心感はありますが、開けたときのタタミ代は少し広め。
造作の引込み扉で仕切る方法。左の天井までの扉を開けると…
ご主人様のベッドルーム。白で統一されているので見えても美しい!完全な引込みで開口が大きく取れます。
その分、扉の枚数分の厚さは必要になりますね。
他にも数々の造作間仕切りを造ってきました。
シナ合板でやわらかい木目のこちら
木目調のポリ合板のこちら
大きな面積を占めるので、圧迫感が出ないように明るい色の面材をおすすめすることが多いです。お好きな素材感でご予算に応じてご提案します。
パネル扉(既製品)で軽やかに仕切ったのはこちら。こちらはあえて半透明ですが、木製パネルやクロス貼りなどで目隠し度合いは調整できます。
上吊りレールなので開けても足元すっきり、大空間になります。
ふだんは広々、閉めれば個室に。
こういった使い方は以前なら「急な来客時のゲストルームに」「独立した子供が帰ってきた時に」など、『予備』的な理由で設けることが多かったのです。そして年に1~2回あるかないかの為に空間を用意しておくよりも、毎日使う人にとって快適な方がいいよね?というムーブメントで最小限の個室+広いリビングという形が増えていました。
それが今、感染症の流行によって部屋数が必要になり、フレキシブルな間取りが再評価されている形でしょうか。誰も予想だにしませんでしたが、長い目で見ればもともと家族の形だって流動的なもの。家づくりは本当に終わりがないなと思います。気持ちをフレキシブルに造っていきたいと思います。
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これからもリノスタイル通信では、私たちらしく有用な情報をお届けして行けたらと思っています。
次は100号に向けて一歩一歩、どうぞお付き合いいただけると嬉しいです。