練馬区マンションリフォームで建具屋がオリジナルの扉を製作して納めました
建具工事というと、扉や襖や障子の類のことかな?と想像のつく方はいらっしゃると思います。
リノベやリフォームの見積書の中に「建具工事」という項目があったら、それは建具職人によるオリジナル製作のドアにかかる金額のことです。
オーダーメードのドア(開き戸・引き戸・折れ戸など)本体のほか、取っ手や引手、レバーハンドル、丁番などの金物類もそこに含まれます。
そして建具屋が枠に対して扉を取り付ける施工費が入ります。
この場合、ドアの枠は既存のままか、大工が加工して新規につけた枠に取り付けます。
既存の枠利用の場合は、塗装工事で枠をきれいに塗ることが多いです。マンションだと木枠以外にスチール枠のこともあるのでオイルペイント(塗りつぶし)が一般的です。
ドアは俗に「フラッシュ戸」と言われる、框と桟で構成された骨組みの両面に化粧合板を接着したものです。
化粧合板は単色から木目柄まで迷うほど色柄の種類があります。耐摩耗性や防汚性に優れたものなど機能性や木目のリアルさなどでその価格は変わります。
枠を残して扉だけ交換する場合、枠がまっすぐではない(矩が悪い)こともあるので、建具屋は数か所採寸をして隙間が均一になるような微調整をして製作し、なおかつ現場に収めるときにはカンナで削ったりノミで丁番の位置に掘り込みを入れるなど、その場での作業工程はまさに職人技。
スケルトンリフォームではない場合、収納内部はそのままに古めかしい扉を一新するパターンはよくあります。
扉の量が多いときは圧迫感が出ないような白系の木目柄の化粧合板で製作し、壁紙になじませるようにします。
メーカー製造の既製品のドアは、ドア枠や金物がすべてセットであり、取り付けるのは大工の仕事になります。
なので見積書の中では「木工事」の項目に商品と取り付け手間が入っています。
リノベーションの場合はすべての扉を既製品で入れることがほとんど。
建具屋にオーダーする方がたしかに値段は張りますが、面材やレバーハンドルなど、細かな部分まで自分好みにできるのが魅力です。
こちらの練馬区のマンションは室内の床は規約でカーペットしか許されていません。
必要に応じて間仕切りできるように大型の引き戸を設置した事例です。
開けていることがほとんどの空間でカーペットの上にレールがないように、上吊りレール方式にしています。
おとなしく品のある木目のシナ合板に、自然派塗料でうっすら白くなる程度の染色をしました。
既製品にはない優しい肌触り。
開いているときも閉めたときも圧迫感がなく、このお宅のオリジナリティに一役買っていますね。