杉並区のマンションで電気温水器の交換をしました
一般的なガス給湯器ではなく、電気温水器(略して電温)がついているマンションもあります。
電気温水器って、見たことないけど何?という方もいることと思います。
そもそも「電気温水器」と「ガス給湯器」の違いってなんでしょう?
電気温水器は、簡単に言うと、大きな電気ポットみたいなものです。
電気でタンクの中の水を沸かしてお湯をつくります。
安い深夜料金の電気でお湯を沸かし貯湯して、そのお湯を日中使うしくみです。
ガス給湯器が室外に設置されていることがほとんどであるのに対し、電温は室内に置かれています。
家族構成や生活スタイルで容量が決まりますが、お湯切れがないよう、ファミリーだとやはり容量が大きいものが適しています。
追い焚き機能付きの電温もあります。
ガス給湯器は、ガスの燃焼でお湯を沸かすものです。電温はお湯が沸くまでに時間がかかりますが、ガスだと瞬間式です。
そのため電温と違ってお湯切れを起こす心配はありません。
近年では排熱を再利用して省エネ化したガス給湯器が主流になってきました。
もともと電温が設置されているマンションの場合、一戸だけガス給湯器に交換することは難しいかと思います。
新築時のマンションの設計上、ガス給湯器の置き場が想定されておらず、ベランダに置くスペースがあったとしても室内の床下に配管が可能か、外壁に管を通す穴は開いているかなど、諸条件をクリアする必要があります。
マンションの管理規約で禁止されていることもあります。
弊社でも何件か電温があるお宅のリフォームをしてきました。
解体時、これまで使ってきた電温を外して運び出すのですが・・・重いのなんの!
背も高く、台車に乗せてもぐらつかないように運ぶのはなかなかしんどいです。
そしてまた、新しい電温設置となると、既存のスペースに収めるのがたいへん。
丸形から角形にシュッとスタイリッシュになりましたが、サイズ感はいっしょ・・・
置くだけで終わりではなく、配管の結び等、設備屋が作業できるスペースもないといけません。
こちらのお宅では、左手に見える扉の中に電温が置いてあります。
それなりのスペースが電温のためにとられるというわけです。
リフォーム工事の上ではなんだかたいへんそうな雰囲気の電温。
しかしメリットもあるのです。
★貯湯式のため、すぐ温かいお湯が使える
★断水した場合、生活用水としてタンクの水が使える(飲用は避けるべき)、ある程度まとめてお湯を沸かすので停電していても貯湯された分は使用可能
★ヒーターで水を温めるシンプル構造なので、日頃の手入れやメンテナンスでわりと長寿命
あまりメジャーではない電気温水器かもしれませんが、どっこい生活を支えてくれる大きな存在なのでした。