ゲーテッド・コミュニティー

10月13日(月)、体育の日の朝日新聞の一面に、
”ルポにっぽん” 『囲われた街 買う安心』 という興味深い記事が載っていました。

兵庫県芦屋市の浜辺にある「ベルポート芦屋」という
マリーナを備えた日本初の”ゲーテッド・コミュニティー”(要塞の街)のことが
筆頭にあげられていました。

「敷地は甲子園球場のグラウンドの1.5倍、外周は高さ約2メートルのフェンスと
赤外線センサー、監視カメラ数十台に守られ、正面ゲートの脇では
数人の警備員が24時間態勢で目を光らせている—-」

私は、小1の夏~中1の夏を芦屋で過ごしました。
六甲の山と大阪湾にはさまれた、緑豊かなそれは美しい街で
生まれは東京ですが、今も故郷のように思っているところです。
今でこそ、たまにアシヤレーヌなんて言葉を目にしますが、
街には様々な層の人が住んでいたし、
子ども心にもそういうのを肌で感じていました。
ゆったりとしていて、今みたいにオシャレなお店も数えるほどしかなくて
素朴さと優雅さが共存している雰囲気が、本当に好きでした。

日本有数の高級住宅地であるのに、
気取ったところがなかったなーと、振り返って思うのです。

芦屋だけでなく、ゲーテッド・タウンは、日本のあちらこちらに広がっているのですね。

ゲーテッド・マンションも増えているようです。
東京・広尾の「広尾ガーデン・フォレスト」、東京・世田谷の「マスタービューレジデンス」、
「グローリオ芦花公園」・・・・・・
開発担当者は、
「海外帰国者から 『日本のマンションは防犯対策が足りない』 と要望を受けた」
「治安悪化という欧米と同じ過程を経て、日本でもニーズが高まった」
「富裕層がゲーテッドに住むのは世界標準」
「同一レベルの収入、同じ価値観の人々が集う”理想のコミュニティー”」
などなどとおっしゃっていますが・・・

・・・たしかに物騒な世の中になってきているのは否めないけれど・・・

私はときとして、’80年代のドラマ 『男女7人夏物語』 の中で
明石家さんまが大竹しのぶに言ったセリフ、
「人間って、もっとええもんやろ・・・?」
を思い出すのです。

記事の最後に、ゲーテッド・コミュニティーを
公共性の観点から注目している 齋藤純一・早大教授のコメントがありました。

「生活習慣や価値観が異なる他者との相互理解には、
時間的にも精神的にもコストがかかる。
効率を優先し、格差社会を当然視する、現代日本の象徴的な変化だ。
学校や買い物などの場所でも分断が進めば、他者とじかに接触する機会が減り、
共有すべき社会問題への関心も薄まる恐れがある。」

みなさんは ”ゲーテッド・コミュニティー” にあこがれますか?

  
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