いざというとき個室にできます
お子様方も家庭を持ち独立され、ご夫妻おふたりの暮らしになってから更に年数も経ったK様。
他社による前回のリフォームでは間取り変更はせず、内装工事のみでした。
経年劣化で布クロスは日焼けして、部屋も暗く感じます。
弊社にご依頼いただいたリフォームの内容は、内装を一新する以外に、リビング隣の和室とLDをひと部屋にしてゆったり広い空間にしつつ、息子さんファミリーが泊りに来た時などには寝室に使えるよう仕切れる間取りにすること。
そして納戸の再構築とシステムキッチンの交換でした。
隣り合うLDと和室をワンルームにするリフォームのご要望は多いですが、建具(扉・ドア)で仕切れるような仕組みにするかどうかはライフスタイルや用途によるところ。
建具で仕切る場合は、開け放しているときにより開放感があるよう、天井までの高さの大型引き戸などが適しています。
また、建具が空間に現れるプランのときには、壁の色に近い色にした方が圧迫感が出ません。
K様邸では、天井までの高さの上吊り連動引き戸を採用。
優しくおとなしい木目のシナベニヤを面材にオーダーメイドし、ナチュラル系塗料のオスモカラーでほんのり肌色に仕上げました。
連動引き戸、ということは、一枚目を引くと、残りの三枚がくっついて動くということです。
ですので閉めたときに、たとえば二枚目と三枚目の間から開けることはできません。
普段はほとんど閉めず、個室として仕切りたいときにだけ閉める使い方をするときに便利な建具です。
前回のリフォームで、かなりお金をかけて作ったという居室のドアは交換せずそのままとしました。
洋室のクローゼットは寝具を収納できる押入にリフォームし、ドアと揃いの材でできていたクローゼット扉が不要になったものの、捨ててしまうのはもったいなかったので、今回のリフォームで新調した下駄箱の扉に加工して再利用しました。
広くなったリビングの壁面には、システム家具を設置し、AV機器の他お仏壇も違和感なく収め、来客時には収納扉を閉めてお仏壇の存在を隠すことが可能に。
K様邸は、大規模なフルリノベーションではありませんでしたが、過去の工事履歴を踏まえ、今後の生活の為に必要なことをまとめて計画をたて、十分なスペックを得る結果となりました。
ご自分たちの「どうしてもやりたいこと」がはっきりしていたからこその成功だったと思います。