梁のあらわしで構造を見せ、ラフな雰囲気をプラスしたリノベーション
リノベーション工事の中で、時々梁を「あらわし」で納める事があります。
梁のあらわし、とは梁の構造体をそのまま表した納まり、の意味。マンションならコンクリートの躯体ですし、木造なら木の構造梁がそのまま見えている形ですね。
マスターアートで造った梁あらわしのお宅を見て頂きます!
躯体の梁あらわし
こちらは杉並区のマンションでリビングの梁をあらわしにした例。グレイッシュな床材やキッチン、黒い取手やライティングレールのやや男性的なインテリアの中に、ラフな風合いが出ています。
反対側から見た所。こちらは施工中に解体した所、躯体の表面が比較的キレイだったため、このまま使いました。
ちなみにこれらの梁、通常はこのように梁のまわりに下地材を廻します。
その上に石膏ボードやベニヤで囲います。すると物件によっては梁下が低くなってしまう場合も。そんな時、高さを確保するためにあらわしを検討します。
こちら練馬区のマンションは梁と共に天井もあらわしです。通常は天井に下地を組んでボードを貼り、クロスで仕上げるので、あと10㎝ほど天井が低くなります。あらわしにすることで天井は高く取れますが、電気配線などが天井を通らないので、照明はライティングレール+スポットライトにしました。
コンクリートの素地でも似合いそうですが、こちらはご主人様がDIYで天井と梁を塗装されました。
普通なら天井裏に隠せる配線も見えてしまうため、露出しても様になる配線を使います。
こちらの杉並区のテラスハウスでは見た目重視でなく、このぶら下がり棒の設置のため、ここの梁だけあらわしにしました。こちらは塗装屋が白く塗っています。
木造の梁あらわし
木造住宅の場合の梁あらわしですと、こんな感じ。こちらは天井が傾斜していて、上り梁がリズムをつくってくれています。
さらにこちらのお宅は3階を減築したため、一部が吹き抜けとなりました。こちらも力強い木の構造梁が見えています。濃い色の着色で空間が引き締まりました。
この様に梁をあらわす際は見た目だけでなく、少しでも梁下寸法を取るため、などの理由がある場合が多いです。
ラフな雰囲気が出て空間のアクセントにもなる梁の「あらわし」。お部屋のどこかに採用してみてはいかがでしょうか?
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