マンションリノベーション ユニットバス廻りの段差の解消方法は?
皆様のお宅に段差はどれくらいあるでしょうか。
ミドル&シニア世代のマンションリノベを行う我々にとって、理想は段差は玄関の上がり口のみ。靴を脱いだら全てフラットというのを目指したいところです。
とはいえ完全フラットが叶わない原因として多いのが浴室です。今回はユニットバス由来で段差が出来てしまう場合の解決策をご説明します。
既存の段差の様子
築古のマンションや、部分別にリフォームを繰り返したお宅などはこんな形で段差がある場合があります。
2段階の段差になっていたり、浴室入口の「またぐ」段差は足を引掛けそうで危険ですね。
段差が出来る理由
ユニットバスの床下はこんな感じになっています。
脚が8本~10ほどあり、配管を通せるスペースを確保しながらユニットバスを支えています。(この写真は脚の下にかさ上げ用のコンクリートの土台がありますが、通常はスラブに直置きです)スラブから浴室の床の高さは最低で20㎝ほどになります。
他の部屋の床をすべてユニットバスに合わせてしまうと天井が低くなってしまいます。
床下にそんなスペースを割くのはもったいないですし、今度はベランダに出る窓の足元部分に段差が出来てしまいますね。
そうならないように、築浅マンションでは水回りの床下だけスラブが低くなっている事が多いです。
この形なら天井の高さを確認の上、ユニットバス合わせで床を組めばフルフラットが叶います。
段差が出来てしまう場合は?
さて、どうしても段差が出来てしまう場合は小さな段差をいくつか作るのではなく、どこか一か所だけに段差を作るようにしています。微細な段差の方がつまづきの原因になって危ないからです。
段差をつくる場所としては以下の2パターンがあります。
①ユニットバスの入口
頻度としてはお風呂に入る時だけなのですが、裸になっている場面なのでご心配な場合はユニットバスのドア脇にタテの手すりを足すのがおすすめです。
こちらは3㎝だけ段差が出来てしまいました。でも「またぎ」でなく階段のような段差なので以前よりつまづきにくい段差です。
②洗面室の入口
洗面台で手を洗ったり歯を磨く時に出入りするので、使用頻度はあるのですが…
ただ洗面室から浴室に入る部分がフラットである安心感は大きいもの。
どちらを選ぶかは生活スタイル・介護などが視野に入るか等で考えます。玄関の上り框のように「ここに段差がある」としっかり頭と体で覚えて頂くことが安全にもつながります。
またはこちらのお宅のように洗面床の一部をスロープにして段差を吸収した事例もあります。こちらは手すりも付けました。
出来てしまった段差の解消方法は?
体調などに合わせて後から市販の段差調整スロープなどを設置する事も可能です。
画像はお借りしています
このようになるべくバリアフリー化を目指し、難しい場合は次の安全策を考えています。
こんな風にミドル&シニア世代の住まいが安心になるようお手伝いしたい、それがマスターアートの「お達者リノベ」の由来でもあります!
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