規約でカーペットしか使えない練馬区のマンションで部分張替え工事を行いました
こちらのマンションは管理規約により床の仕上げ材はカーペットと決められています。
今回は、経年劣化で擦り切れてきた廊下部分のカーペットの張替えのご依頼をいただきました。
カーペット敷き込みの住まいって、昨今あまり見かけないかもしれませんね。
私たちはこのマンションにこれまで何回もリフォーム・リノベーション工事で入らせていただいているので、見慣れた光景なのです。
まずは既存のカーペットの撤去。
コンクリートの床が露になりました。
次にカーペットの下に、厚さおよそ1cmのフエルトを敷きます。
弊社の施工では「ハイクッションフエルト」「チップクッション」といわれるリサイクルのチップウレタン素材のフエルトを使います。
緩衝性・防音性に優れています。
カーペットの厚みが8mmなら、トータル約1.8cmの厚みになるわけです。歩行感は最高です。
下に敷いたフエルトが動かないように接着剤を少々使用します。
カーペットは、幅が3.64mのロール状のものを必要な長さ分メーカーでカットして出荷してもらいます。
クランクした廊下ですが、継ぎ目が出ない方が仕上がりがきれいですから、現場で大きなカーペットから廊下の形にカットして施工していきます。
画像で赤く見えているのが床の端でカーペットを留めるグリッパーというもので、平たい細い板に尖った釘がたくさん出ている形状をしています。
グリッパーはビス等でコンクリ床に固定されています。フエルトはグリッパーの手前まで。
グリッパーとほぼ同じ厚みになる感じですね。
カーペットの端を、このグリッパーに引っかけて敷きこんでいきます。
これをフエルトグリッパー工法と呼びます。
グリッパーにカーペットを引っかけるときは、キッカーという道具を使います。
前方部分にはカーペットをがっちり掴む突起があり、反対側の黒い部分(痛くないようにクッションになっています)を膝でキックしながら、カーペットにシワが寄らないように伸ばしつつ敷きこんでいきます。
張り替えない各居室とは、ドア下で新旧カーペットを継ぎます(ジョイント加工)。
ジョイントをするところにはグリッパーはありません。
カーペットの目に沿ってまっすぐ丁寧にカットして・・・
接着剤のついたシーミングテープを、アイロンの熱で溶かしながらカーペット同士を接着していきます。
こうして部分的なカーペットの張替えが完了しました。
今回は家具のない廊下でしたが、リビングや洋室など、家具が多いお部屋の張替えは結構ハード。
家具を移動しながらの作業になるので、時間もそれなりにかかります。
リノベの場合はなにもない状態でカーペットを敷いていきますからやりやすいですね。
擦り切れたカーペットがふっくら張りのある新しいカーペットになって、お客様にも喜んでいただきました!