S様邸の戸建てリフォーム②~ギリギリで変更!~
前回お伝えしたように、ご夫妻の協力で床下に防湿対策を施したS様邸。床下地も張られ、大工工事が順調に進みます。
今回は既存のドアや間仕切りを生かすプラン。1Fは水廻りとダイニングが、2Fには広い個室が3部屋もありますので、そのままで十分ゆったり過ごせる間取りだったのです。
ただダイニングと洋室の境の建具が重い折戸だったので、この間仕切りを軽やかなアクリルの引き戸に変更することに。
鏡付きの扉は重く、閉め切るとダイニングが暗くなっていました。
ちなみにAFTERの平面図はこんな感じ。ピンクの部分に扉を3枚引き込み、部屋幅の3/4が大きく開く間取りでした。
この図面をもとに工事が進んでいたある日、朝一番で現場に行くと大工さんが「この間仕切り、反対向きに変更することになった」と!
S様はお隣に住まれていてリモートワークということもあり、日々変わりゆく現場を見て頂いていました。前日の夕方、この状態を見たS様は気づかれます。
「ドアから入ったとき、この袖壁で部屋が狭く感じる」と…!
図面ではドアの戸当たりの役目もあるこの袖壁に違和感はありませんでした。でも実際に▼の辺りに立った時の景色は、この袖壁があるとないとでは大分違います。
現場あるあるとして、間仕切りを立てる前の部屋がとても広く感じ「このまま仕切らないでおきたい!」と思うことはしばしば(実際はそうも行かず、壁を立ち上げて部屋が出来上がっていくのですが…)。
しかしながら家作りの経験豊富なS様は思われました。この引き戸を反転すれば今なら袖壁を反対に出来ると。そして大工さんに朝一番にその旨を伝えていらっしゃいました。
反転することで問題がないかを急いで確認し、そうと決まれば早速手を動かします。
左側にあった袖壁が外され
反対に墨出しをします。
無事反転することが出来ました!
図面ではこうなりました。
基本的には現場が進んでいる最中の変更は出来ません。電気がからんでいたり、材を接着剤で留めてしまっていたら上手く外すことも出来ませんでした。でも今回は、状況とお客様判断のタイミングの良さ、そして何より、よく現場に足を運ばれてご自身も手を動かされるS様と大工さんとの関係性があったからこそ出来たことかなと思います。
そして「現場で感じること」の大切さを改めて感じた出来事でした。
考えるな、感じろ!ですね。
変えたあとは全員が「うん、こっちで良かった!」と思ったのでした。
全貌はまた次回ゆっくりお伝えしたいと思います!