手抜き工事

「手抜き工事」と聞けば

「儲けてやろう」「楽してやろう」と故意に不適切な工事をすることを連想しますよね。
数年前の【耐震偽装】事件みたいに・・・

ボクも仕事柄「手抜き工事」を目にする機会が多いのですが、上記のような「故意」よりも
「無知」が原因の手抜きが圧倒的に多いのでそんな一例をご紹介です。

先日完了した府中市のAさまのキッチン取替工事。
(木造戸建ですが、リクエストがあればマンションじゃなくてもOKですよ)

新しいキッチンを入れる前に配管などの移動をしようと床を開けて見ると・・・

床下

直角に並ぶ土台からナナメに伸びてる木材が2/3ほど切り取られているのが分かるでしょうか?
これは「筋交い」のようなもので地震時などに生じる歪みの力に耐える重要な構造部です。

おそらく新築時に水道屋さんが配管をするのに邪魔だったから切ったのでしょう。
重要な部分だとは知らずに・・・

ではなぜこんな事が起きるのでしょうか?

一つは、コレを切った水道屋さんが建築構造に対しての知識が少なかったことです。
この水道屋さんに限らず、自分の専門以外の知識が薄いことはどの職種にも考えられる事です。

決定的なのが、この工事を統括していた「現場管理者」もしくは「設計会社」に知られずに
工事が完了してしまった事ではないでしょうか。

もし知っていたらこのまま放置しておくことはしないと思います。
そういった不備を確認するのが「現場管理者」の使命であり、「検査」の趣旨であるはずです。

一般的に「現場監督」って何やってるの?って聞かれることがあります。
多種多用な職種が入り乱れる工事現場における「スケジュール管理」「予算管理」「安全管理」「品質管理」etc・・・
非常に重要なポジションである事が分かるでしょうか?

新築の大工事でしたら「監督常駐」というのはよくありますが、ことリフォームにおいては
その重要性が軽視されている側面があります。
職人さんに任せっきりで工事が進行していくって言う話しも聞きます。
でも最低限会社としての責任を果たすべく要点はきっちり確認してからお客様に引き渡して欲しいものですね。

あ!切られた部分はちゃんと補強してからキッチン取付しましたのでご安心ください!

  
リノベーション・マンションリフォームのマスターアート      リノスタイル社長日記

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