築古賃貸マンションリノベ 近隣との差別化のためにまず行うこと
マスターアートでは賃貸物件のリノベーションも多く行っています。
中にはほぼ手を加えないまま30~40年を経てしまった物件もありました。そんなお部屋ほどリノベーション後は見違えて、効果の差も大きいもの。
そこでそんな年季の入った物件が近隣物件と競合する際に「まず土俵に乗る」ために行うべきことを事例と共に見て頂きます。
隅付トイレや和式トイレを変える
最近お目にかかることも少ないこういったトイレ、実はまだあるのです。これを普通のトイレにするには配管や段差など大がかりになるので、リノベーションで部屋ごと変える事をおすすめします。
ごくシンプルなトイレでも、アクセサリー類をデザイン性のあるものにすると雰囲気が変わります。
シャワーブースをユニットバス(換気乾燥暖房機つき)に
最近は都心の狭小物件が人気であえてシャワーブースにしている場合はありますが、古い物件は比較的面積がゆったりしているもの。基本的にはバスタブがあるユニットバスの方が選ばれます。
ユニットバスもコストバランスの良いシリーズを選定しています。ただし欲しいのが換気乾燥暖房機。
今や標準装備と考えて良いかも知れません。
給湯器を外部に出す
給湯器が部屋内にあるのも古い物件の特徴です。給湯器は火を使う機械ですのでリノベーションの機会にバルコニーに出すとより安心ですし、壁面も有効に使えるようになります。
バルコニーの壁に移設しました。配管を行き来させるための孔(給気口)があるかは要チェックです。
洗濯機を部屋内に
逆に外から内部に入れたいのが洗濯機。
通常は洗面室内に洗濯機置き場を作ります。
もし広さの問題で洗面室内に入れられなかったとしても、室内で洗濯が完結することはマストです。
玄関から部屋が丸見えになるのを改善する
昔の間取りで多いのが、玄関の脇にキッチンが付いている間取り。入った瞬間に部屋の全貌が見えてしまうワンルームもあります。
そこでリノベーションの際にはなるべくLDKとの間にドアを設けます。冬の寒さも違うものです。
和室を洋室に
こちらもマストな変更点です。ベッドを置かれる方がほとんどですし、入居者が変わった際のお手入れを考えてもやはり賃貸はフローリングの床が楽なもの。
上の写真のお部屋が無垢フローリングの洋室に。
その延長として押入をクローゼットにすることも大事です。押入は収納量はあるのですが、奥行が深すぎるのと中段があって服が掛けられないところがネック。
もし間取り変更が出来ない(=奥行が変えられない)場合はその深さを利用したクローゼットにする事が多いです。
キッチンの位置
古い間取りではキッチンは壁向きに付いています。対面キッチンが人気なので、条件が叶えば対面にする事が多いです。
上の写真のキッチンが対面になりました!
対面が叶わない場合はこんな風に造作カウンターで「対面風」にしたり…
部屋に馴染む面材のキッチンをセレクトします。部屋の一角に見えていても違和感がありません。
このように築古物件もリノベーションで賃貸物件として生まれ変わらせる事が出来ます。
近年はマンションを相続する事になった方からのご相談も多いので、不動産物件として「価値のあるお部屋に出来るか」という視点でアドバイスさせて頂いています。
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