長らく賃貸にしていた所有マンションの部屋をバリューアップするリノベ
元はオーナー様がご家族でお住まいだった築50年超えのマンション。
管理体制が非常によく、立地の利便性もあって、人気の物件です。
20年の長きにわたり借りて住まわれていた方が退去することとなり、配管更新を含め、バリューアップリノベをすることになりました。
なにしろ長い間同じ方が住んでいらしたので、改装するタイミングもなく、設備機器もそれなりに痛んでいたり、経年劣化しているであろう床下の配管も漏水を起こす不安がありました。
また、ペット(猫)を飼われていたこともあって、敷き込まれたカーペットと壁紙の一部がかなり痛んでいました。
間取りは大きく変えることなく、配管の更新と、設備の交換、内装工事がメインです。
このマンションは躯体の上に軽量コンクリートが盛られ、そこに配管ピットがあるので、新たな配管もそこを利用します。
ベランダに出るサッシの手前は一段上がっていて、FIXのサッシの下部を利用して配管を出し、ベランダにある給湯器と結びます。
(規約でこのかたちが許可されているからできること)
段差を超える配管が丸見えにならないように、配管隠しボックスを造作して納めます。
ピットは配管を入れたら蓋をします。
一方、お風呂や洗面室は廊下から一段床が上がっており、このエリアに集中する配管を切り回すためにも、床組みシステム部材を用いて二重床にします。
手前側が洗面脱衣室、奥がシステムバスが入る場所です。
新しいキッチンは落ち着いた濃い色味。
背面は住む人によって自由にレイアウトできるようにあえてなにも造りつけませんでした。
浴室入り口Before
浴室入り口After
既存は洗面台と浴室入り口が重なって出入りしにくかったのですが、浴室ドアの位置を動かしてスムーズに出入りできるようにしました。
ちょっとしたことが使い勝手を向上させ、住み心地に影響します。
お風呂もトイレも主張しすぎない穏やかな色味に。
室内のドアも、既製品で流行に左右されないスタイルでまとめました。
借り手が持ち込む家具やファブリックのカラーは様々。
ベースになるところの色は控えめにしています。
玄関正面の収納は
Before
このマンションオリジナルの下駄箱の上に箱型収納が重ねて置かれていましたが、
After
ドアと同じトーンにして、真ん中をオープンカウンターにしたので玄関からの見た目が広やかに見えます。
収納もたっぷり。
3枚連動引き戸で大きく開くクローゼットは、タンスをこちら向きに置けばクローゼット内に入らずに日常の肌着などを出し入れできます。
これはオーナーの奥さまのアイディア。
リビングはとても広く、窓の外に緑も見えて、内見に来たら思わずときめく物件です。
オーナー様のご予算に応じて、魅力的な室内と、安心安全な水廻り環境をつくるお手伝いをさせていただきます。
次の住まい手にもぜひ喜んで長くご入居していただきたいですね!