住まいの中のハンガーパイプ、実は便利な使い道がいろいろあります!

住まいの中にステンレスのパイプがあるところと言えばどこでしょう?
まずはクローゼットの中、衣類を収納するためにハンガーを掛ける目的で付いていますよね。
クローゼットはだいたい床から1.8mのところに枕棚と呼ばれる上棚を取り付け、その下にハンガーパイプを付けて、服が掛けられるように構築します。

一般的なクローゼットに見るハンガーパイプ
一般的なクローゼット内部

上下二段にパイプを付ければ、ジャケットやハンガーに通して二つ折りにしたパンツなど長くない衣類をたくさん収納できますし、上一段の場合は、コートなどを掛けても余る下の部分に市販の衣装ケースなどを置いて靴下や肌着類を収納できます。

ウォークインクローゼット内部

ウォークインクローゼットの場合も考え方は同じで、分類や収納がしやすいように仕切りや棚板の奥行き、パイプの数などをお客様とお打合せしながら決めていきます。

びっしりと服が掛かった状態では、まずパイプを動かすことはないと思いますが、パイプを固定するソケットに種類がいろいろあり、あとから収納の仕方を変えたくなったらパイプの着脱が可能なように、こんなソケットにする場合もあります。

ワンタッチソケットを採用したクローゼットの事例

U型ワンタッチソケット ワンタッチソケット説明
画像は杉田エースさんからお借りしています

着脱可能なパイプを使用したクローゼット

右手のクローゼットの下段のパイプが着脱可能になっています。
これにしておくと、住み始めて収納してみたら下段は不要だったなとか、下部には衣装ケースを置きたくなった、という心変わりに対応できますね。

また、サイドに固定せず、背面の壁に付けた棚柱に受け金物とともに付けるやり方もあります。

棚柱に設置するタイプのハンガーパイプ
棚柱で構築した収納棚とパイプ

棚柱は数センチピッチで高さが変えられるため微妙な調整が可能ですが、建築工事的に造った棚や両サイドの壁にがっちり固定したハンガーパイプに比べると、ほんの少し強度が劣るかもしれません。

さて、このように主にクローゼット内部に存在しているパイプですが、時にはクローゼットの外に出てお役に立つことがあります。

クローゼット以外で役立つパイプたち
ちょい掛け用のハンガーパイプ

最初の画像にも写っていましたが、作り付けの家具の横に短いパイプがあります。
これは「ちょい掛け」用のもの。
すぐにクローゼットにしまいたくないその日着ていた服や、あした着る服をクローゼットから出して掛けておける場所なのです。
こういった工夫はリノベ・リフォームの時にぜひ取り入れたいですね。
日常がぐっと便利に、暮らしやすくなるちょっとしたことって大事です。

同じく、玄関のちょい掛けパターン
玄関収納横にパイプ

新しく設置した玄関収納の吊り戸と壁の間にパイプを付けました。
お客様が濡れたレインコートなどをここに掛けておきたいとリクエストされたものです。
土間の上で雫が落ちても大丈夫。また分電盤があってこの間口サイズの吊り戸しか設置できず、ローキャビネットも同間口にして余った空間を積極的に有効利用した面も。
S字フックで犬のお散歩グッズ(リードなど)を掛けておくのもいいですね。

洗面脱衣室のハンガーパイプ

洗面脱衣室に取り付ければ洗濯の際の一時掛けに利用できて、これも便利です。

 

パイプには太さがいろいろあります。
一般的なクローゼットのハンガーパイプとしては直径25mm~32mmのしっかりしたものを使います。
その半分以下の細いパイプはこんなところで役に立っています。

スリッパラックに使ったパイプ  スリッパラック

これは玄関収納の側面の壁を少し厚く造り、スリッパラックと鍵やハンコなどを置く棚を造作した事例です。床にあると案外邪魔になりがちなスリッパラックもこんなふうにすれば廊下もスッキリ。

壁にマガジンラックの事例

こちらはキッチン横の腰壁にカウンターを設けるため壁厚を厚くし、そこを利用してニッチのようなマガジンラックを造作した事例。雑誌や新聞の落下防止に細いパイプを使っています。

このように、クローゼット以外の場所でも、多用途に使えるパイプ。
ステンレス色だけでなく、マットなブラックなどもありますので、クローゼットの外ではお部屋のアクセントに一役買うこともありそうです。

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