巾木のお話 つづき ~ソフト巾木編~
木製巾木のお話が葉山加地邸の話に逸れて終わってしまいました。
巾木には、ビニル製のものもあります。
主に水廻り空間で使う「ソフト巾木」です。
トイレや洗面室の床は、クッションフロアシートやフロアタイルなど、ビニル素材のものが一般的です。
マンションによっては、水廻り空間にも木製の巾木が使われていますが、ソフト巾木の方が多い印象です。
ソフト巾木には形状が2種類あります。
RありとRなしで、Rありは床材の上に乗る形で施工され、Rありは床材と壁の間に飲み込まれて施工されます。
Rなしを床材に乗せる形にすると、床の不陸で隙間が目立ってしまったり、水が入り込んでしまう懸念が。
では、Rなしはどういうときに使うかといいますと・・・
カーペット敷き込みのお部屋の場合に使われます。
カーペットを敷き込むときは、壁の少し手前に隙間を設けて「フエルトグリッパー」という多数のチクチクがついた木製のバーを留めていきます。
壁から隙間を開けるのは、その隙間にカーペットをピンと張りながら押し込んでグリッパーに留めていくからです。
Rなしのソフト巾木は、上図のように、カーペットに飲み込まれた形となります。
Rがあるとグリッパーと壁の隙間にうまくおさまりません。
弊社では築年数が古く、規約でカーペットしか許されていないマンションも多く手掛けるため、Rありもなしも両方よく使います。
ソフト巾木は微妙なニュアンスの色も豊富です(単色以外に木目柄もありますが、使うことはまずないです・・)。
木製巾木と同様、クロスや床材の色とどんなふうに合わせるかを、仕様決めでお打合せします。
もしも空間に巾木がなかったら、きっと落ち着かないと思います。
無意識だけれど、確実にそこにあるもの・・・
空間を構成するアイテムのひとつ。
時には、そんな巾木に注目して建築を眺めてみてはいかがでしょうか。
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