古いマンションの給水給湯配管にはいろいろなやり方があります
マンションのメーターから先、室内にある配管(湯・水・排水など)は専有部分であり、漏水などが起きないように、住民の責任で管理しなければなりません。
今回は「配管の材質」ではなく「配管の仕方」についてのお話です。
マンションが建てられた年代によって、配管のやり方にはいろいろなパターンがあります。
★築40年~50年のマンションに見られる配管パターン
躯体コンクリートの上に軽量コンクリートが盛られていて、その厚みを利用して配管ピット(溝)が設置してある事例です。
そもそもこれは、建築当時、居室に床置き型の温水暖房機が置いてあり、室内のボイラーからピット内の管にお湯を送って温水を供給していた名残を利用したものです。
配管ピットがなく、軽量コンクリートに管が埋設されている築古マンションも。
躯体コンクリートは触れませんので、溝を掘れる深さまで斫って新規配管を敷設していきます
また、もともと床が二重になっている(床組みのある)マンションでは、床下が配管スペースになります。
★築20年~30年のマンションに見られる配管パターン
比較的新しいマンション(とはいえ上記のような築年数)だと、天井裏に配管がしてあり、ヘッダーと呼ばれる複数の管をまとめた中継部などで配管系統を確認しやすくなっていたりします。
ヘッダー近くの天井に点検口が設けられていることが多いです。
このタイプだと現場調査時にも目視がしやすいです。
バスルームの天井点検口からのぞくとこんな様子です。
銀色の太い管は、換気の際に排気される空気が通るダクトです。
マンションによってこのように様々な配管パターンがあります。
リフォーム・リノベでどのように更新するか、住まいの血管といえる部分だけに現況をしっかり把握することが重要です。
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